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評価 | ★★★☆ | ||||
眠る | ★☆☆☆ | ||||
概略 | 睡眠学の専門家が眠り関する話をテーマごとに短くまとめた本 | ||||
誰向 | 睡眠に関して正確な知識を網羅的に押さえたい人向き | ||||
良い |
本の背景にしっかりとした学術的な裏付けがある。
全20章のテーマに分かれており、各章が8頁程度にコンパクトにまとめられており、読みやすい。 |
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興味 | P7 睡眠とは:高等な哺乳類にとって睡眠とは、身体が休む時に、脳の活動をしっかり低下させ休養させるシステム。体内の温度を積極的に下げることで、まるで変温動物のようになって脳と身体をしっかりと休息させる。
P46 朝型と夜型:遺伝的な要素が大きい。体内時計の周期が24時間より長めだと夜型になりやすく、24時間より短い、ないし24時間に近い場合は朝型になると考えられている。 P62 睡眠による記憶の定着:交通事故のショッキングな映像を見たあと、徹夜した人の方が恐怖感や生理的ストレスが和らぐ傾向にあった。 P119 覚醒から睡眠は機械のオン/オフのように切り替わるのではない。覚醒と睡眠の間のぼおっとしたリラックス状態をへて眠りにつける。このぼおっとしたリラックス状態にうまく入れないと寝付けなくなる。 P124 65歳以上になると、夜に眠ることのできる時間の平均は6時間程度になる。 P154 好きなことをしている時には熱中でき、楽しめている場合は、まずうつ病ではないし、一晩眠ると気持ちが回復する場合には、うつ病になっている可能性は少ない。 P174 うつ病の人の傾向:よく眠った次の日は憂うつ感がひどく、眠らなかった次の日はむしろ憂うつ感が軽い。 |
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残念 | やや学術臭が強く、実際に眠れずに困っている人との距離を感じる。
眠るための具体的な方法の話はあまりない。 |
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著者 | 内山 真 1954年生(出版時 60才) | ||||
略歴 | 日本大学医学部精神医学系主任教授 | ||||
出版 | 2014年/中央公論社 760円/新書版/188頁 | ||||
目次 | Ⅰ 睡眠のメカニズム
1章 睡眠とは 2章 なぜ眠くなるのか 3章 レム睡眠とノンレム睡眠 4章 眠りの長さ 5章 季節の変化と睡眠 6章 朝型・夜型と体内時計 7章 午後の眠気と昼寝 8章 眠りと記憶と忘却 9章 夢を見る仕組み 10章 金縛りと寝ぼけ Ⅱ 睡眠と健康 11章 リズムの不調による慢性の睡眠障害 12章 時差ぼけと交代勤務の科学 13章 睡眠と感染症・肌荒れ・肥満 14章 何が眠りを妨げるのか 15章 不眠症のメカニズム 16章 四つの睡眠障害 17章 睡眠薬とのつきあい方 Ⅲ 睡眠とうつ病 18章 心の疲れ・うつ病 19章 うつ病のメカニズム 20章 うつ病の予防と覚醒療法 |